中部日本放送健康保険組合

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お知らせ

脳にも筋肉にも糖質は必要! 間違った糖質制限にストップ

「すこやか健保」2018年7月号 すこやか特集

監修:新生暁子(管理栄養士、スポーツ健康科学博士)

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自己流で糖質制限ダイエットを実践している人も多いのではないでしょうか?でも、糖質=悪というのは間違った認識。からだを動かすために絶対に必要な糖質について、正しい知識を身につけましょう。

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1 最も糖質を必要としているのは「脳」

3大栄養素である炭水化物・タンパク質・脂質の中で、最も効率よくエネルギーになるのが炭水化物。炭水化物は糖質と食物繊維でできており、糖質はからだを動かすために必ず必要な栄養素です。

 糖質は、からだの中に入ると「グリコーゲン」という形で肝臓と筋肉中に蓄えられるほか、グリコーゲンを分解した「グルコース(ブドウ糖)」が血液中に「血中グルコース(血糖)」として溶け込みます。これらのグリコーゲンとグルコースが、からだを動かすためのエネルギー源になり、足りなくなると、ぼんやりしたり、ひどい場合は意識がなくなるなど低血糖状態に陥ってしまいます。

 糖質を最も必要としているのは「脳」。呼吸や心拍など、人間の生命維持を司る脳は、睡眠中も活動を続けており、1日に消費する全エネルギーの18%を消費するといわれています。その脳のメインのエネルギー源は、糖質です。

 また、糖質が不足するとからだは、脂質だけでなく筋肉成分であるたんぱく質を分解してエネルギーに変換しようとするため、トレーニングをしても筋肉量を増やせません。筋トレで成果を出すためにも、糖質は必要なのです。

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2 なぜやせる?糖質制限ダイエットの仕組みに注意

 まず、糖質制限ダイエットの仕組みについて解説します。

 糖質は1gにつき、必ず3gの水がセットになっています。つまり、1gの糖質を減らしているだけなのに、トータルで体重が4g減ることになります。なので、短期間で簡単にやせるのです。しかし、糖質制限をやめると逆に、1g摂ったつもりでも4gずつ増え、思ったよりも早く元の体重に戻ってしまいます。それに糖質が不足するとからだは「溜め込みモード」になりやすく、リバウンドしやすくなってしまうのです。

 加えて、3大栄養素をエネルギーとして代謝させるには、ビタミンやミネラルなどが必要です。たとえば野菜ばかりの食事では、いくら火をつけて燃やそうとしても燃やす燃料がないことになります。健康を考えると、やはりバランスのよい食事がベストです。

1日に必要なエネルギーのうち、炭水化物(糖質・食物繊維)は5065%が理想的。それにビタミンやミネラルを含む食品を組み合わせて、バランスよく食べましょう。

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3 糖質を摂って夏バテ予防!

 糖質を含む食品で代表的なものは、主食の米や小麦。さつまいもやじゃがいもなどのイモ類、バナナなどの果物にも糖質は多く含まれています。たとえばビタミンB群など、糖質の代謝を助ける栄養素を含む食品と組み合わせると、効率よくエネルギーに変えてくれます。うなぎやレバー、緑黄色野菜、納豆や乳製品もおすすめです。

 とくに食欲が落ち気味な夏場は、エネルギーを確保しやすい糖質をしっかり摂ることが大切です。そうめんやお茶漬けなど、簡単に食べられるもので、きちんと摂ることを心がけましょう。